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さくら


現在のさくら
 寝台特急「さくら」は、東京〜長崎間を下りは21時間、上りは18時間かけて結び、定期列車では最長の距離を走る列車になっています。
 現在は5両全てがB寝台で構成されていますが、以前A寝台を連結していたこともあり、1人用のB個室ソロを連結しています。
基本データ
デビュー 1959年
最高速度 110km(EF66)
使用車両 14系
運行線区 東海道本線・山陽本線・鹿児島本線・長崎本線
運行区間 東京〜長崎
運行本数 東京〜長崎 1往復
停車駅 東京-横浜-熱海-沼津-富士-静岡-浜松-豊橋-名古屋-岐阜-
京都-大阪-広島-岩国-柳井-下松-徳山-防府-新山口-宇部-
厚狭-下関-門司-小倉-博多-鳥栖-佐賀-肥前山口-肥前鹿島-諫早-長崎

(下りは厚狭駅通過。上りは宇部・防府・下松・柳井の各駅通過。)

歴 史
 現在の「さくら」のルーツはもともと昭和32年に新設された「さちかぜ」という寝台特急でした。東京〜長崎を結んでいた「さちかぜ」が翌年に「平和」に変更され、昭和34年に20系客車投入と同時に「さくら」になりました。
 「さくら」になってからしばらく、付属編成は博多折り返しとなっていましたが、昭和40年の改正で佐世保行きに変更、分割・併合を長崎本線の肥前山口駅で行うようになりました。その後、昭和47年には14系客車が投入され、それまで肥前山口で佐世保編成に電源車を連結していた不便が解消されました。
 国鉄がJRになり、ブルートレインの衰退が進み、平成5年には「さくら」の食堂車の営業が停止されました。平成6年の東京〜熊本・長崎を結んでいた寝台特急「みずほ」の廃止により余剰が出た食堂車が長崎・佐世保行きの両編成にロビーカー・売店として食堂車が連結されるようになりました。
 「さくら」に大きな変化がおきたのは平成11年の改正です。その改正では、佐世保編成が廃止され、熊本行きの「はやぶさ」との併結運転が開始されたのです。この改正で、A寝台・食堂車・カルテット(B寝台4人用個室)が外され、代わりにソロ(B寝台1人用個室)が連結されました。このときから大分行き「富士」と熊本・長崎行き「はやぶさ・さくら」は運用が一緒になりました。
 長年走り続けた「さくら」ですが、平成17年3月のダイヤ改正で廃止されることが正式に決定しました。

年 表
1959年 「平和」から「さくら」に愛称変更。東京〜長崎間で運転。
1965年 佐世保駅発着編成を運転開始。肥前山口駅で分割・併合する。
1972年 使用車両を14系客車に変更。
1994年 東京〜熊本・長崎間で運転していた寝台特急「みずほ」が廃止。それに伴う編成組み換えで長崎編成・佐世保編成共に同じ編成になる。食堂車を売店兼ロビーカーとして連結。
1999年 佐世保編成廃止。東京〜熊本間の「はやぶさ」と併結運転開始。
2005年 「さくら」廃止。

編 成 表
10 11
B1
←長崎|東京→
(東京〜鳥栖間ははやぶさ号と併結)

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